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2011年6月30日 (木)

いいのかなぁ…(ダムフェチその26)

先日、某モータースポーツ系雑誌の編集部で言われた。
「もうダムのことって書かないんですかsign02
「え~? だってラリノサウラにそんな記事載っても面白くないでしょsign02
「そうすかsign02 そんなことないと思いますよ。たまにはラリーと違う話でも面白いんじゃないすかsign02
「そーかな~…」
「これからは自然エネルギーでしょうsign02 水力発電ですよ!」
「・・・・・」
多分に他人事のようなコメントに思えるけど、というわけで久々にダムネタを…。

もうネタとしては古いんですが、数年ほど前に岐阜県にある木曾川水系揖斐川の徳山ダムに行ってきました。
このダムは日本一のダムです。
sign02 と思われる方もいるかもしれませんね。
日本一のダムと言えば代表格は黒部ダムというイメージがあるからです。
「黒部の太陽」という映画にもなりましたが、ダム建設のために掘った大町トンネルは大破砕帯にぶつかるなど、非常に大きな犠牲と苦労を払って建設されたダムです。
提高も186メートルで、その点に関しては確かに日本一です。
まぁ世界的に見ればこの提高はそれほど高い方ではありませんが。
だってタジキスタンにあるNurekというダムは土を盛ったアースダムですが、なんと300mという提高世界一のダムだからです。

ですが、黒部ダムは確かにダムの提高では日本一ですが、実は総貯水量では第4位になります。
たったの? 1億9000万トンですから。
徳山ダムが完成した08年までは、新潟県にある奥只見ダムが6億1000万トンでトップでした。
この奥只見ダムは映画「ホワイトアウト」の原作の舞台にもなったダムです。
実際の映画の撮影は黒部ダムで行なわれたようですが(汗)。
まぁそんなことはどうでもいいんですが(笑)、この徳山ダムは何と6億6000万トンの総貯水量をマークして、めでたく日本一の貯水量のダムとなったわけですが、なんとこの貯水量は浜名湖の2倍に相当するそうです。
いやぁ凄いですね~。

ちなみに総貯水量3位は、奥只見ダムのちょっと北側にある福島県の田子倉ダムですが、それでも4億9400万トンですから、奥只見ダムや徳山ダムの6億トンオーバーの貯水量がいかに膨大なものか分かります。

で、肝心の徳山ダムですが(汗)、基本的には岩石を積み上げたロックフィルダムになります。
P1000194_4

ロックフィルダムというのは、正確には単に岩石を積み上げただけのダムじゃありません。
それだと石の隙間から水が漏れてしまうからです。
なので、大抵のロックフィルダムは中央部に遮水を受け持つ遮水性ゾーン(粘土みたいな土です)を設けたダムになります。
ちなみに以前、2駆の全日本ラリーの1戦であった岐阜の荘川で開催されていたRTNのラリーでは、御母衣ダムの脇がコースになったことがありましたが、その御母衣ダムもロックフィルダムです。
あ、そんなことはどうでもいいですねsweat01

ただ、この徳山ダムは同じロックフィルダムでも、ほかのダムとはちょっと違います。
CFRDタイプのロックフィルダムだからです。
CFRDというのはConcrete Face Rockfill Damの略で、これを直訳するとコンクリート表面遮水壁型ロックフィルダムになります。

まぁ簡単に言えば、積み上げた岩石の表面にコンクリートを塗りつけて遮水しようというダムですね。
実はこの形式のダムは1950年代にかけて4つのダムが建設されたんですが、不当沈下や地震などでコンクリート表面にクラックが発生しやすいため、その後は建設されていませんでした。
でも、今では技術の進歩によって安全性が向上しましたし、何より通常のロックフィルダムに比べてコストを低減できるメリットがあり、現在日本では7つのCFRDがあります。

ではダムを見ていきましょう。
提頂から下流側を見たところです。
写真
普通の重力式コンクリートダムやアーチダムでは、これぐらいの高さだとかなり怖いものがありますが(実は自分、高所恐怖症でもあります(汗))、ロックフィルダムの場合は斜面がなだらかなので、それほど恐怖感は感じません。

ダム脇には水が溢れそうになった場合、下流に水を流すための洪水吐という施設が設けられていますが、これが徳山ダムの洪水吐です。
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こういうコンクリート製の建造物は結構萌えますねhappy02

で、ダムが溢れそうになったときに、放流するための非常用洪水吐がこれです。
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P1000218
ラジアルゲートが4門ということですが、製作会社が日立造船というのも興味深いです。
ダムのあるところなんて船とはまったくかけ離れた山奥ですからね(笑)。
でも、こういうゲートは何十トンもあるのが普通なので、そういう巨大な鋼鉄の構造物を造るのは造船技術が生かされるのかもしれません。

ダムの提頂からはちょっとだけ下流側斜面に降りられる階段もあります。
P1000225

P1000226
その階段から見た下流側の壁面です。
積み上げられた岩はひとつひとつがかなり大きいです。

P1000228
こちらはダム湖側の提体を見たところです。

この徳山ダムは08年に完成したので、一般的なダムとしてはかなり新しいダムです。
なので、ダムの周辺設備も結構整っていて、以下のような説明看板や、工事に使った超大型の90トンダンプのタイヤなども展示されています。
P1000201

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P1000217
いや、さすがにこのタイヤはでかいですね。
27プライの49インチっていうのも凄いですけど、それがチューブレスっていうのも凄いですね。
一体、どうやってホイールに組み込むのか気になりますがcoldsweats01

P1000232
こんな管理事務所もありますが、中にはダムに使われた岩石類の展示もあって、興味深く見学させてもらいました。
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コア材というのはロックフィルダムの最も中心に使われる部材で、フィルタ材はその外側で遮水するための材料でしょう。
ロック材というのは一番外側の部材になります。

またこの徳山ダムは発電のためにも使われています。
P1000208
下流にもいくつか発電所がありますが、徳山ダムでは15万3400キロワットの発電をしているようです。
最近は震災の影響で自然エネルギーも注目されているようですが、また水力発電が見直されたりするのでしょうか。

そして、徳山ダムに行って一番の収穫だったのが、初めてもらったダムカードです。
いや、今まで結構な数のダムに行ってきましたが、ダムカードをもらったのは初めてだったので、かなり萌えました(笑)。
もっとも、その後ダムカードは増えてないですけどsweat02

そう言えば、ハイランドではたくさんのダムの近くを通るみたいで楽しみです。
でも、見てるヒマなんかないんだろーなーcrying

いやぁダムっていいですね~

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コメント

まいどお世話様です。
最近の原発問題からダム水力発電が注目されていますね。
車も排気発電できないものでしょうか・・・。
動力は直接エンジンからでなく排気からですね。
機構は既にあるのですが無いということは無駄なのかそれともまだ使えないのか判りませんが。
私たちのダムの使い方は見たり周りを走ったりで目的はら外れていますがこの際少し人間になることをかんがえますか。

投稿: じろ | 2011年7月 4日 (月) 10時24分

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